FACE TO FACE by Seiichi Furuya & Christine Gössler [SIGNED]

日本人写真家、古屋誠一の作品集。1973年、作者は日本を離れ、シベリア鉄道に乗りヨーロッパへと向かった。オーストリアに到着してからはウィーンを経てグラーツに移り住み、1978年にクリスティーネ・ゲッスラーと出逢う。グラーツの自宅で過ごした親密な時間から、ドイツ、イギリス、イタリア、そして遠く離れた日本への旅まで、作者は出会ったその日からクリスティーネを撮り続けた。美術史を学んだクリスティーネはラジオでドキュメンタリー番組を制作していた。1981年に息子を出産してからは演劇の世界にのめり込んでいく。演技のレッスンに打ち込む中で、クリスティーネは次第に統合失調症に蝕まれていき、1985年、東ベルリンで自ら命を絶ってしまう。クリスティーネがこの世を去ってからずっと、作者は過去の写真を見返し続けてきた。その成果として、1989年から2010年にかけて「Mémoires(メモワール)」シリーズとして5冊の写真集のシリーズをこれまで発表している。そして昨年、クリスティーネの遺品を整理していた作者は、スーパー8のフィルム、カセットテープ、ポケットカメラのフィルムを見つけた。新たに発見した素材を現像してみると、作者がクリスティーネを撮っている時に彼女も作者のポートレイトを沢山撮っていたことが分かった。本書には、2人の出会いからクリスティーネの死までの7年間に撮影された150枚の写真を『Face to Face』シリーズとして2枚1組で収録。この写真集をもって、作者は生涯をかけて取り組んだ「Mémoires」に終わりを告げるという。

記事:古屋誠一16,000字ロングインタヴュー、亡き妻に永遠の生を与えるために(IMA ONLINE)

by Seiichi Furuya

REGULAR PRICE ¥8,800  (tax incl.)

hardcover
168 pages
205 x 255 mm    
color, black and white
2020

SIGNED BY SEIICHI FURUYA

published by CHOSE COMMUNE