MONGRELISM by Jono Rotman

ニュージーランド人フォトグラファー、ジョノ・ロットマン(Jono Rotman)の作品集。ニュージーランドのストリートギャング「ザ・モングレル・モブ・オブ・アオテアロア(The Mongrel Mob of Aotearoa)」は過激で悪名高く、「ニュージーランドの怪物」として長い間恐れられてきた。明らかな矛盾がいくつも重なり合っているが、彼らのアイコンはナチスのヘルメットをかぶったブリティッシュブルドック。しかしメンバーのほとんどは土着のマオリ族出身である。モングレル・モブのシンボルは、植民地化によるマオリ族征服の歴史に対する批判的な反応と、(白人)国家に対する宣戦布告の2つに由来している。本書を通じ、我々は外部の者には決して入ることのできないこの組織に足を踏み入れる体験が出来る。威風堂々としたポートレイトには、自分はギャングのメンバーであるという宣言と自分たちのアイデンティティに対する誇りが表れている。作者は彼らが創りだしたモノを詳しく調べ、このギャングに関する資料に基づいて荒々しい1人称の物語を紡ぎだした。こうしたモノやストーリーには、ギャングメンバーたちのすさまじい生活環境を赤裸々に伝えるランドスケープが反映されている。本書は、内部のヒエラルキーと歴史を保持し、一般的に社会から称賛される価値である「忍耐・回復力・忠誠」という3つのコアバリューにたどり着くために、このギャングがどのようにして自らにモングレル・モブの烙印を押しているのかを探求した。この作品集のフォーマットにはギャングのハンドブックの形式を採用している。イメージの順番と分類はメンバーとの協議によって決定され、彼らの地理的・家族的・階層的関係性に基づいている。文章の部分は、編集していないギャングの声で占められている。作者の作り出すイメージは、いまやモングレル・モブの歴史とヴィジュアル的な神話の一部となった。本書の制作にあたっては継続的な話し合いと関与が不可欠であった。作者は白人のニュージーランド人の第4世代であり、先祖は後にギャング発祥の中心地となる地域に最初に入植した人々だったという。植民地化のプロセスと土着コミュニティの分散・弱体化がモングレル・モブの誕生につながったと考える人もいる。ニュージーランドの歴史と同様に、この本ではいくつもの物語が錯綜している。本書はスイス最大の屋外アート写真フェスティバル「Images Vevey」で2017/2018年度のPrix du Livreを受賞した。

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by Jono Rotman

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hardcover
380 pages
205 x 260 mm
color
limited edition of 1,500 copies
2018

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published by HERE PRESS