国際的写真家集団「マグナム・フォト」正会員の南アフリカ人フォトグラファー、ミケル・ソボツキー（Mikhael Subotzky）とパトリック・ウォーターハウス（Patrick Waterhouse）によるコラボレーション作品集。南アフリカのヨハネスブルクで一番の高さ（54階建て）を誇るランドマーク「Ponte City」にて6年間に渡って撮影された写真を収録。作者らはビルの各階の部屋のドア、窓から見える景色そして家のテレビのスクリーンを居住者の写真と共に記録。実際に現地で収集されたものや歴史資料が記録された写真と交差する形で構成されている。また南アフリカを引率する学者や著者による南アフリカ国民の視点から見た「Ponte City」への考察も掲載。ある時は楽園と呼ばれ、またある時は政治的混乱に伴い恐れられ、次第に廃れていったビルの姿を映し出す一冊。アルル国際写真フェスティバル 2011におけるディスカバリー・アワードを受賞している。