SKY OF TIME by Tatsuo Miyajima

日本人アーティスト、宮島達男の作品集。作者は時間と永遠について考察する実験的・哲学的な作品で知られており、好んでよく用いる、変化し続けるLEDデジタルカウンターは、とめどない時の流れと無限の宇宙における私達の場所を象徴している。展覧会のタイトルでもある『 SKY OF TIME』は、サースタモイネン財団のコミッションで新たに制作された、何百個ものLEDカウンターを暗室の天井に設置した瞑想的なインスタレーション作品である。緑色に光る数字は、それぞれ異なるペースで9から1まで変化していく。最後にゼロになる代わりに一瞬暗くなり、その後また同じプロセスを繰り返す。この緑の光は、2004年に展覧会『Snow Show』のためにフィンランドの都市ロヴァニエミを訪れた際にアーティストが2回見たオーロラがリファレンスとなっている。作者のミニマリズム的なインスタレーション作品は、彼の芸術と個人的な哲学を支えている仏教の3つの概念、「変化し続ける」「あらゆるものと関係を結ぶ」「永遠に続く」を表現している。また宮島にとっては偶然も特別な重要性を持つ概念である。一つ一つのカウンターのリズムとスピードはランダムな設定がなされている。一度カウントダウンがスタートすると、そのリズムを人の手で変えることはできない。作者はこのランダムさを自然の働きに一番近いものと考えている。作者がLEDライトを使い始めたのは1980年代、アーティストとしてのキャリアの初期に遡る。40年にも及ぶキャリアの中でサンフランシスコ近代美術館(1997年)、ローマ現代アート美術館(2004年)、北京芸術博物館(2011年)、シドニー現代美術館(2016年)、上海民生現代美術館(2019年)をはじめとする主要な美術館で数えきれないほどの展覧会を開催してきた。またその作品はヴェネツィア・ビエンナーレ(1988年、1999年)などの国際美術展にも出品されてきた。2019年秋から2020年初春までエスポー近代美術館(EMMA)で開催されていた 『SKY OF TIME』展では本新作に加え、『Counter Falls』(2018年)と、ギャラリーに続く階段に展示されている新しいインスタレーション作品『Counter Steps』の2作品も観ることができる。サースタモイネン財団の美術コレクションから選ばれた作品の展覧会『Touch』の一部として初期の作品『Changing Time with Changing Self, No.5 』(2001年)も展示されている。片岡真実(森美術館館長) によるテキスト「宮島達男の『それ』」を収録。

by Tatsuo Miyajima

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hardcover
141 pages
195 x 270 mm    
color, black and white
2019

published by EMMA - ESPOO MUSEUM OF MODERN ART PUBLICATION