ウランバートル生まれ、日系モンゴル人アーティスト、アリサ・ヨシオカ（Arisa Yoshioka）の作品集。本書は独学で美術を学び、2021年に絵画制作を始めた作者にとって初のモノグラフとなる。作者自身による序文も収録。

印象的に残るほどの非凡さと絵画の伝統的な型を踏襲した感性を兼ね備えた作品を数多く制作しており、その手法は西洋絵画のようでもあり、チベット仏画「タンカ」のタペストリーも彷彿とさせる。夢の中のような緩やかさをもち、細部まで描き込まれた自伝的な人物、モノ、場所は、まるで古代のおとぎ話のように我々の目の前でゆっくりと展開していく。

2023年2月から3月にニューヨークの「Pablo's Birthday」で開催されたグループ展覧会「Time」（ペインター、キュレーターのライアン・ステッドマン（Ryan Steadman）がキュレーションを担当）にも参加している。