THE SEVEN HEAVENLY PALACES by Anselm Kiefer

ドイツ人アーティスト、アンゼルム・キーファー(Anselm Kiefer)の作品集。ミラノの美術館「ピレリ・ハンガービコッカ(Pirelli HangarBicocca)」の常設展「I Sette Palazzi Celesti(7つの天空の宮殿)」に伴い刊行された。この展覧会は2004年に企画展としてコミッションされ、その後常設展になり、すぐにミラノにおける数々のイマジネーションの一つとして刻まれた。鉄筋コンクリートと鉛で構成、層化された塔は、7つの精神性のレベルを登っていく神秘的な体験を象徴すべく存在する。年月を経て、このインスタレーション自体の変化により、作品の方向性、用途、床や鑑賞者の歩きやすさに影響を与えた。そして2015年には、キュレーターであり同美術館の芸術監督、ヴィセンテ・トドリ(Vicente Todolí)のキュレーションにより、5つの大判の絵画作品が加わった。インスタレーションの発表以来、作品の特徴や意味から常に新しい考察を生み出していることが、本書の刊行に至るきっかけとなった。イタリア人哲学者であるマッシモ・カッチャーリ(Massimo Cacciari)が書き下ろした序文では、作者の制作活動における哲学の重要性、特にイタリア人哲学者、アンドレア・エモ(Andrea Emo)の理論が語られている。イタリア人学者のガブリエル・ギュルツィオ(Gabriel Guercio)によるエッセイでは、著作やレクチャーを幅広く参照しながら、作者の詩学を探求する。加えて、アメリカ人美術史家のマシュー・ビロ(Matthew Biro)は展示を構成する塔を一つずつ分析する。本書に収録されている未発表の対談では、作者が初めて展示作品について語っている。展示風景を完全に記録した新たな写真群や各作品の詳細な解説を収録しているほか、作者の芸術研究の文脈に作品を位置づけた略歴及び伝記も収録する。

by Anselm Kiefer

REGULAR PRICE ¥7,700  (tax incl.)

hardcover
169 pages
180 x 300 mm
color
2018

published by MOUSSE PUBLISHING