HEARING VOICES by Dean Wareham, Ed Templeton
アメリカ人ミュージシャン、ディーン・ウェアハム(Dean Wareham)とアメリカ人プロスケートボーダーでアーティスト、エド・テンプルトン(Ed Templeton)の作品集。本書は、かの偉大なる作曲家ディーン・ウェアハムが書いた歌詞のコレクションとして初の出版物であり、本書のイラストレーションを描いたテンプルトンとのユニークなコラボレーションによって実現した。テンプルトンのドローイングや絵画、写真はアメリカ、ヨーロッパ、アジアなどで広く展示され、出版物として発表されてきた。本書は「Nazraeli Press」から出版されたテンプルトンによる第五作目の作品集である。本書に収録された歌詞は、初期のバンドから最近のソロ作品まで、ウェアハムの全キャリアにわたり広くセレクトされたものである。
ウェアハムはニュージーランドのウェリントンに生まれ、ティーンエイジャーだった1977年8月にニューヨークシティに移り住んだ。そのニューヨークの高校で、のちのバンドメンバーとなるデーモン・クルコフスキー(Damon Krukowski)とナオミ・ヤン(Naomi Yang)と出会ったのだ。3名全員が「ハーバード大学(Harvard University)」に進学し、ウェアハムがボーカル、ギターと作曲を主に務めた「ギャラクシー500 (Galaxie 500)」を1987年に結成。1987年から1991年にかけて「ギャラクシー500」は「ラフ・トレード・レコード(Rough Trade Records)」から3枚のアルバムを出し、名声と影響力を増していった。ウェアハムが結成した次のバンド「ルナ(Luna)」では「エレクトラ・レコード(Elektra Records) 」と「ベガーズ・バンケット・レコード(Beggars Banquet Records)」から、『ローリング・ストーン(Rolling Stone)』による1990年代ベストアルバム集にも入った『Penthouse』含む7枚のアルバムを、妻であるブリッタ・フィリップス(Britta Phillips)と組んだ『ディーン&ブリッタ(Dean & Britta)』として四枚のアルバムを、そして、最新アルバム『I Have Nothing to Say to the Mayor of L.A.』など、ただの『ディーン・ウェアハム(Dean Wareham)』名義で3枚のアルバムを出している。
「ニューヨークの洗練された偉大なギタリストのひとりだ」ー「ローリング・ストーン(Rolling Stone)」
「ウェアハムの音は、いつだってディーン・ウェアハムの音なのである。傷つきやすく、疲れ果て、かすかに滑稽で、ごまかしがきかない音だ。パンクとポストパンクに深く影響されたボーカルスタイルと、かっこつけることなく叙情的になれるエレクトリック・ギターの手法を持っている」ーリック・ムーディ(Rick Moody)
「どこよりも優れた、博識なウィットと夢のような音楽」ー「モジョ(Mojo Magazine)」誌
「ディーンのカタログには、非の打ちどころのない傑作が入っている」ー「アンカット(Uncut Magazine)」誌
「『ギャラクシー500』は究極のカルト・グループだった。21世紀のインディーズシーンの土台となったバンドだ」ー「ブックフォーラム(Bookforum)」誌