アメリカ、アリゾナを拠点とするイギリス人アーティスト、アンディ・バージェス（Andy Burgess）の初作品集。2009年に生まれ育ったロンドンを離れ、アメリカ南西部に移住した後の10年間に制作された油彩画とアクリル画から抜粋した作品で構成される。建築家のピエール・コーニッグ（Pierre Koenig）が設計したロサンゼルスの『 スタール・ハウス（Stahl House）』や、リチャード・ノイトラ（Richard Neutra）が手がけたカリフォルニアの『カウフマン・ハウス（Kaufmann House）』などミッドセンチュリー・モダンの象徴的な建築物を再解釈し、独特の抽象的な表現で色鮮やかに仕上げている。作者のキャリアを回顧するように61作品が編纂された本書は、ギャラリストであるシンシア・コーベット（Cynthia Corbett）による序文、ツーソン美術館のチーフキュレーターを務めるジュリー・サッセ博士（Julie Sasse, Ph.D）のエッセイを収録し、作者の創作に向ける視点や見識に触れる。