アメリカ人アーティスト、レオン・ポーク・スミス（Leon Polk Smith）の作品集。2021年9月から10月にかけてニューヨークの「リッソン・ギャラリー（Lisson Gallery）」で開催された展覧会に伴い刊行された。作者は、ミニマリスト・アートの一派であるハード・エッジ（※註）の先駆者の一人とされる。本書の編集は美術史家、キュレーター、作家のリン・ゼレバンスキー（Lynn Zelevansky）が手がけた。編集者と20世紀および21世紀の美術研究者であるエリザベス・ビュエ（Elizabeth Buhe）による新しい研究成果が収録されているほか、伝説の批評家、ローレンス・アロウェイ（Lawrence Alloway）による1968年のエッセイも掲載されている。3世代にわたる多様な視点は、この作者の遺産をめぐる豊かで複雑な議論とキャリアへのかつてない洞察を加える。

註 色面をシャープな輪郭で処理する作風の絵画