MORE DIMENSIONS THAN YOU KNOW: JACK WHITTEN, 1979–1989 by Jack Whitten

アメリカ人アーティスト、ジャック・ウィッテン(Jack Whitten)の作品集。1979年から1989年にかけて制作された約25点近くの絵画を一度に見ることができる一冊。作品群を見ると、表現手段としての絵画の技術的および美的な限界を押し広げようとしてきたことがよく分かる。また出版にあたり、全作品が改めて撮影されている。豊富なイメージに加え、同展覧会のキュレーターでテキサス大学オースティン校で美術学部エフィー・マリー・カイン(Effie Marie Cain Regents Chair)理事長を務めるリチャード・シフ(Richard Shiff)のエッセイや、この時期の作者のスタジオノートからの抜粋、絵画の没入的なディテールのイメージを多数収録。思わず引き込まれる文章で、シフは作者が拡張してきたジェスチャーによる抽象絵画とプロセスアート、当時の社会的、人種的、美術史的力関係の中で常に自分の立場をはっきりさせようとした姿勢、精神性や形而上学の探究など、作品の多様な側面を詳しく説明し、簡単には言い表せないウィッテンの作品の魅力や戦後アメリカの絵画の物語への計り知れない貢献について語っている。

ロンドンの「Hauser & Wirth」で開催された作者の初めての展覧会「More Dimensions Than You Know」に伴い刊行された。

by Jack Whitten

REGULAR PRICE ¥7,150  (tax incl.)

hardcover
104 pages
304 x 241 mm
color, black and white
2017

published by HAUSER & WIRTH