SEVEN FACES by Mark Grotjahn

アメリカ人アーティスト、マーク・グロッチャン（Mark Grotjahn）の作品集。ピカソの絵画作品を連想させる「Face」ペインティングシリーズには、これまでの近現代絵画のあり方を解体し、再構築するような抽象性と具象性が混在している。彫刻的に絵具を積み重ねて描かれた、絵画内に施された種々の要素は、絵画平面が持つリアリティと絵画空間が持つイリュージョンの緊張関係を露にしていく。儀式のように繰り返されるモチーフと荒々しい質感を持った同シリーズは、作者の絵画に対する静かな観察眼と制作活動の進化を表している。2010年にロサンゼルスの「BLUM & POE」での個展開催に伴い刊行。