T=R=A=N=S (PLANE) by Cerith Wyn Evans

ウェールズ生まれのアーティスト、ケリス・ウィン・エヴァンス(Cerith Wyn Evans)のマルチプル作品。貼られたキャンバスを丸く切って虚空を作り出した「T=R=A=N=S (plane)」は、光と影のささやかな戯れを、背後の壁面に実体のないドローイングとして浮かび上がらせる。絵画の平面における二次元を三次元へと変容させ、環境に溶け込むとともに、環境との対話を生み出している。作者は、光の物理的な存在感を用いて言語と知覚の移ろいやすさを提示する彫刻作品やインスタレーションで国際的に知られている。映像作家としてキャリアをスタートしていることもあり、「T=R=A=N=S (plane)」の円形の穴は、感光面に当たる光量を調整するカメラの絞りを連想させる。円は作者の作品に頻繁に登場するモチーフで、全体性や自己のシンボルとして普遍的に知られているが、同時にそれは扉であり、目でもある。より詳細に言うと、この作品の制作時に参照したのは、フランス生まれのアーティスト、マルセル・デュシャン(Marcel Duchamp)による「遺作」、フランス人アーティスト、詩人のフランシス・ピカビア(Francis Picabia)による「Jeune fille」、日本人アーティストのオノヨーコによる「A Hole to See The Sky Through」、そしてイタリア人アーティストのルーチョ・フォンタナ(Lucio Fontana)による『空間概念』シリーズの穴だ。円形の穴はそれぞれキャンバスの異なる位置に開けられており、「T=R=A=N=S (plane)」の個々の作品に固有性を与えている。一見単純な機構である円形の穴は虚空に浮かぶキアロスクーロ(明暗)となり、モノクロームの作品に動きを与え、その見た目は閲覧者の立ち位置によって常に変化する。

by Cerith Wyn Evans

REGULAR PRICE ¥350,000

primed canvas on wooden stretcher
with certificate

457 x 356 x 25 mm

white
limited edition of 30 copies + 10 A.P.

2019

SIGNED BY CERITH WYN EVANS

published by MARIAN GOODMAN GALLERY