THE CLIP-ON METHOD Cady Noland

アメリカ人コンセプチュアルアーティスト、キャディー・ノーランド(Cady Noland)の作品集。2021年6月から8月にかけてニューヨークのギャラリー「Galerie Buchholz」で開催された展覧会に伴い刊行された。作者は、手錠やタイヤ、金属製の手すりなど、ありふれた既製品から組み立てた彫刻作品で知られている。彫刻、絵画、インスタレーションを織り交ぜながら、残忍な雰囲気を作り出し、その痛烈な作品は、「アメリカン・ドリーム」を問題視する。20年ぶりに新作が発表された本展は、金網塀、プラスチック製バリケードが、シルクスクリーンなどの作品とともに設置され、ホワイトキューブの空間が拘置所のような空間に変容している。

本書は、作者とアメリカ人美術史家、美術批評家のレア・アナスタス(Rhea Anastas)と共同編集され、裏表紙の両サイド、あるいは真ん中から読むことができる一作である。本書には、フェンス、パイプ、ポール、レール、アルミ製歩行器、木箱、金属製のバスケット、新聞の切抜き、国旗、ビール缶など、作者の創作における主要な素材が陳列され、集約され、並べられ、組み立てられ、同じように威嚇され、無造作に放置されている。また本書には作者が1980年代後半から1990年代の間に書き下ろした文章や、社会学的エッセイ選集、1980年代から現在までの展覧会の様子を写した図版が多数収録されている。

by Cady Noland , Rhea Anastas

REGULAR PRICE ¥17,600  (tax incl.)

2 softcovers
290 pages + 306 pages
216 x 297 mm
color, black and white
2023

published by WALTHER KÖNIG