THE POND SKATER by Luís Lázaro Matos

ポルトガル人ヴィジュアルアーティスト、ミュージシャンであるルイス・ラザロ・マトス(Luís Lázaro Matos)の作品集。作者の多面的な活動はドローイング、絵画、陶芸、建築、アニメーション、小説、音楽にまで及び、パフォーマンス、コンサートや没入的な要素を持つインスタレーションを発表してきた。現実とは異なる全てを網羅する体験は、我々が普段過ごしている日常を明瞭に、そして批評的に見ることができると作者は考える。作品の主役として招かれる鑑賞者は、競り合いながら感覚に入りこんでくるものの中からどこへ自分の注意を集中するか選択しなければならない。

そのような意味では、本作品も不確かな領域を占めており、鑑賞者の注意を屈折させ、惑わせている。本書は一匹の虫と、カササギや蛇との出会いの寓話を、直線的な物語として表現している。主人公のアメンボは、よそよそしく、批判的に周りの生き物を観察しているが、物欲しげなカササギが池に落とした本に心を奪われる。アメンボはそれを遠くから眺めるだけであるが、突然、蛇が水底まで持って行ってしまう。この物語は、作品、インスタレーションのイメージ、グラフィック的な要素をコラージュした背景に浮かんでいる。幻想的でありながら、具体的に位置づけられたストーリーは、異なる深さと実現の可能性を持つ平面の中で解き放たれている。リスボンを拠点に活動するアーティスト、キュレーターであるジョアオ・モウラォン(João Mourão)とルイス・シルバ(Luís Silva)との対談で作者は、舞台役者のように、個々に語りながらも合唱するように、それぞれがリンクしている作品の様を語る。

by Luís Lázaro Matos

REGULAR PRICE ¥9,350  (tax incl.)

board book
30 pages
240 x 340 mm
color
2021

published by KODOJI PRESS