デンマーク人アーティスト、ピーター・フンク（Peter Funch）の作品集。本書は、作者の過去25年間にわたる広大なアーカイブから集められた一連のイメージ群を収めた一冊である。そのイメージは、世界中で様々な可能性を携え、貪欲な好奇心に駆られて生み出された。デジタル、アナログを問わず、大きく編集されたものもあればネガをそのまま使用したものまで、多種多様な画像生成方法を用いられたイメージで構成されており、幅広い作家の面々が手がけたテキストの一節のイメージと繋ぎ合わされている。本書は物事の核心と向き合う視覚的な放浪の旅であり、過去、現在、未来という旧来の時間の概念を置き去りに、今という、より普遍的な感覚を選んでいる。目から意識を通じて伝わるたびに、違った姿を現す作品なのだ。

無限に画像が生成されるこの世界で生み直された本書には、ある種の解放感が感じられる。イメージが、それらを制限する考え方やカテゴリーから逃れている。このサステナブルな革命の感覚は、本書の制作方法とタイトルによってさらに強調されている。本書はデンマークのプリンター、製本所「Narayana Press」の職人たち（男女問わず）によって作られた他の出版物のデッドストックに印刷されている。本の見た目や手触りが自由で運任せのものとなることで、どういうわけか、作品そのものを自由にするプロセスとなった。

タイトルは、文化理論者であり哲学者のポール・ヴィリリオ（Paul Virilio）の引用句の断片の再利用であり、現在の状況を踏まえれば、創造と破壊という循環的性質を、つまり、絶え間ない変容を暗示している。