グラスゴーを拠点に活動するイギリス人アーティスト、シャルロット・プロジャー（Charlotte Prodger）の作品集。2021年9月から11月にスイスの「ヴィンタートゥール美術館（Kunst Museum Winterthur）」で開催された展覧会に伴い刊行された。作者は、映像、執筆、彫刻、版画や写真といったメディアを用い、制作に取り組んでいる。2018年にターナー賞を受賞し、2019年に開催された第58回ヴェネチア・ビエンナーレ国際美術展では、スコットランド代表として参加した。

作者の作品群は、身体、風景、言語、テクノロジー、時間の絡み合った関係をクィアの主観的な眼差しを通して探求する。

本書は、作者にとって初の作品集であり、過去12年間の活動と数々の国際展に関する詳細をまとめており、作者の作品に関する最も重要な1冊であると言える。

本書には、広範囲にわたる作品を記録した図版のほか、カナダ人作家であり批評家のジャック・ルネ・ブルノー（Jac Renée Bruneau）、アジア系アメリカ人学者のメル・Y・チェン（Mel Y Chen）、イギリス人学者でありキュレーターのローラ・ギー（Laura Guy）、ヴィンタートゥール美術館で近現代アート部門を担当するスイス人キュレーターのリン・コスト（Lynn Kost）、グラスゴーとベルリンを拠点とするキュレーターのメイソン・ウィーバー・ヤップ（Mason Leaver-Yap）、イギリス人作家、編集者のクリス・マコーマック（Chris McCormack）、アイリーン・レヴェル（Irene Revell）による7つのエッセイと、イギリス人キュレーター、作家、編集者のリサ・ル・ファーブル（Lisa Le Feuvre）が作者に行ったインタビューも収録。