MAY THE CIRCLE REMAIN UNBROKEN by Corinne Day [RARE]
1990年代初頭にフォトグラファーとしてキャリアをスタートさせ、グラマラスでセクシーな女性像を常としていたファッション界の中で、被写体のありのままの姿を映し出すリアル・ドキュメントのファッションフォトを確立し、当時無名だったケイト・モスをブレイクさせるなど、後続のファッションフォトの在り方へ多大なる影響を与えたイギリス人フォトグラファー、コリーヌ・デイ(Corinne Day)の作品集。2010年8月27日の死去後初めての作品集として、夫であり映像作家のマーク・サージー(Mark Szaszy)、「GIMPEL FILS GALLERY」のオーナー、ジャッキー・ハリデイ(Jackie Halliday)、出版社「MÖREL」のアーロン・モレル(Aron Morel)、そして長年の親友でありミューズであったタラ・ヒル(Tara St. Hill)による共同編集のもと、約3年の構想期間を経て発行。2013年に「GIMPEL FILS GALLERY」で行われた回顧展「May The Circle Remain Unbroken」を元に構成された本書では、初公開となる初期の作品群に加え、写真家としての大躍進を遂げた1987年から1996年の作品を中心に収録。その多くはロンドン・ソーホーにある作者のフラットで日常的に撮られた友人たちのスナップショットであり、まさにタイトルの示す「決して途切れることのない友情の輪」が描かれている。このタイトル名はデイが好きだったバンド「The 13th Floor Elevators」の曲名から取られ、タイポグラフィーを「時計仕掛けのオレンジ」や「博士の異常な愛情」の題字デザインで知られるパブロ・フェロ(Pablo Ferro)が手掛けた。ロサンゼルス美術館(Los Angels County Museum of Art)の写真部門長を勤めるキュレーター、シャーロット・コットン(Charlotte Cotton)とライターであるグレン・オブライ エン(Glenn O’Brien)によるエッセイを収録。