MIRÓ THE SCULPTOR: ELEMENTS OF NATURE by Joan Miró

プレオーダー *2月入荷予定

スペイン人アーティスト、ジョアン・ミロ(Joan Miró)の作品集。2020年1月から2月までニューヨークの「アクアヴェッラ・ギャラリー(Acquavella Galleries)」で開催された展覧会に伴い刊行された。作者の
彫刻作品に焦点を当てており、特に自然からインスピレーションを得て制作されたものが多く含まれる。

私の彫刻が、自然の要素 – 木、岩、根、山、植物、花に溶け込みますように」– ジョアン・ミロ

展覧会では、作者のブロンズ彫刻作品23点が展示された。同ギャラリーで作者の作品は数十年の間に何度か展覧されてきたが、彫刻作品に特化したものはこの時が初めてとなる。

作者が彫刻に専念するようになったのは、その輝かしいキャリアの後半になってからのことであり、第二次世界大戦後に初めて自立式の彫刻作品を作った時であった。友人であり陶芸作家のジョセップ・リョレンス・イ・アルティガス(Josep Llorens Artigas)と共に陶芸に取り組んだのち、作者はまず粘土で最初の彫刻作品を作り、それをブロンズに鋳造した。その作品の中で作者は、自然界とカタルーニャの田園地帯との間に見出した自身の中での深い結びつきを讃えるような、幻想的かつ生き物や植物のような有機的な造形を制作した。

1949年に作者は、彫刻制作の活動に刺激を与え、その後の作者にとっての彫刻という作品媒体への指針となる新たな方向性を見出す。以前より作者は、田舎の道すがら何かものを見つけては収集することが好きであった。ある日、散歩中に一つの岩と出会い、それをアトリエに持ち帰った。その岩をなにかの頭部に見立て、ブロンズに鋳造した。それ以降、偶然見つけた物を想像力にまかせて思いついたまま組み合わせ、アッサンブラージュを作り始めた。それを同じようにブロンズに鋳造し、彫刻作品へと変貌させた。その作品は、詩的かつ何かを示唆するような様であった。自然界に制作の原点を置く作者は、自分の彫刻作品が風景と一体になることを意図していた。カタルーニャの小さな町ムンロッチで、そして後にマヨルカ島で、作者はその生涯を通じて風景と深く関わり、その経験は人生と作品に決定的な影響を与えた。

当時の展覧会では、マヨルカの海辺、カタルーニャの田園地帯、バルセロナ郊外・ムンロッチの実家など、作者の制作キャリアに関わってきた場所の風景を彫刻作品の背景に飾り、ギャラリーは生涯を通じてインスピレーションを与えてきた景色を作品に文脈づけるよう努めた。また、ムンロッチの家は、父親の屋敷「マス・ミロ(Mas Miró)」として知られ、作者が持っていた3つのアトリエのうちの1つであり、2018年に一般公開された。

by Joan Miró

REGULAR PRICE ¥9,900  (tax incl.)

hardcover
114 pages
252 x 311 mm
color, black and white
2020

PRE-ORDER *SHIPPED IN FEB

published by ACQUAVELLA GALLERIES