GALERIE HALF: SELECTED WORKS / SPACES by Cameron Smith
アメリカ、カリフォルニア州ロサンゼルスを拠点とする、ヴィンテージとアンティークのショールーム「ギャラリー・ハーフ(Galerie Half)」の作品集。この「ギャラリー」は粋に取り揃えられた20世紀の名作、ヨーロッパのアンティーク、時代やジャンルを超えた不完全さが染み付く折衷的な骨董品が織り交ぜられて並ぶ。色褪せたグスタヴィアン様式の寝椅子と並べられたローマの彫像から、ヴェネツィア風の鏡に映るアフリカの仮面まで、異質のデザインの伝統から生まれた作品群が、ひとつの空間の中で完全に一体となっている。そこは、ロサンゼルスの目利きたちの御用達であり、インテリアデザイナーやハリウッドスター、セレブリティたちを夢中にする場である。
「ギャラリー・ハーフ」は、ル・コルビュジエ(Le Corbusier)やマルセル・ブロイヤー(Marcel Breuer)、リック・オウエンス(Rick Owens)などの偉大なる面々によるサイン入りのオリジナル品から、無名の作品までを用いて様々な構成を形づくり、豪奢なものと質素なものの調和を生み出す熟練の才を披露し続けてきた。その非凡さは、魂をもつ個々の要素の巧みなキュレーションから見受けられ、本書はその才能を見せる一冊である。
卓抜したギャラリーである「ギャラリー・ハーフ」はロサンゼルスに住むインテリアデザイナーや、ハリウッドスターをはじめとした顧客たちにとっての安らぎの場なのである。中でも、エレン・デジェネレス(Ellen DeGeneres)、女優でありファッションデザイナーのメアリー=ケイト・オルセン(Mary-Kate Olsen)とアシュレー・オルセン(Ashley Olsen)、ジェイソン・ステイサム(Jason Statham)とロージー・ハンティントン=ホワイトリー(Rosie Huntington-Whiteley)、アマンダ・アンカ(Amanda Anka)とジェイソン・ベイトマン(Jason Bateman)は皆、本書に寄稿している。
「ギャラリー・ハーフ」のオーナーでありクリエイティブ・ディレクターであるキャメロン・スミス(Cameron Smith)が著者を務める。