PENANG: RECIPES & WANDERINGS AROUND AN ISLAND IN MALAYSIA
スペインの出版社「APARTAMENTO」と、名門ホテルやリゾート、豪華列車、クルーズ、レストランなどを展開する「ベルモンド」による共同刊行シリーズの第二弾。世界各地で織りなす食のコミュニティに向けた特別な旅へと誘う。
ペナンへようこそ!本書はレシピ本であり、マレーシア・ペナン島の文化を紹介するツアーでもある。スパイスをふんだんに使った空気が潮風に吹かれ、マーケットから家庭のキッチンに至るまで島の暮らしのざわめきが聞こえるユニークな食の世界を開く窓となる。「ベルモンド」が運営する、シンガポールからクアラルンプールを経てバンコクまでマレー半島を縦断する唯一の豪華列車「イースタン&オリエンタル・エクスプレス(Eastern & Oriental Express)」の料理ディレクターであり、アジアのトップシェフの一人であるアンドレ・チャン(André Chiang)と、同じく高く評価を受けるシェフのマルコム・リー(Malcolm Lee)、アビー・リー(Abbey Lee)が、ピリッと辛いペナン島の名物料理「アッサム・ラクサ」から、スタイリストであり料理&クリエイティブ・コンサルタントであるキルサナ・ナイドゥ(Kirthanna Naidu)による甘い三層ライス・プディングまで、マレーシア料理の真髄23品のレシピを紹介する。ルオ・ヤン(Luo Yang)による色鮮やかな写真と、ライターであるタシュ・アウ(Tash Aw)、アンナ・スラン・マシン(Anna Sulan Masing)、キルサナ・ナイドゥによるエッセイが、家族経営のナツメグ農園からジャングルに覆われた丘の上に佇むドリアン農園まで、この地域の名所へと読者を誘う。招待状であり目で見て楽しむ頌歌でもある本書は、この島の忘れられない「味のモザイク」に捧ぐ一冊である。
「ここは夜が長く、どんなに蒸し暑い夜でもいつも海からのそよ風がほのかに吹いている。朝の7時、暑さが盛る午後、あるいは真夜中を過ぎても、この島ではどこかで何かが催されているに違いない。ここでは時間の意味が違うのだ。」-タシュ・アウ