THAT VERY NIGHT IN MAX’S ROOM A FOREST GREW… by Gijs Frieling

オランダ人アーティスト、ハイス・フリーリング(Gijs Frieling)の作品集。作者は大規模なミューラルアート(壁画)を主として制作し、装飾画、民芸画、宗教画、美術史が扱う主題や前衛芸術を融合している。本書は、写真家のヨハネス・シュワルツ(Johannes Schwartz)による10点のヴィジュアルエッセイと、個人蔵のために制作依頼をしたパトロンたちとキュレーター兼ライターのハンネ・ハゲナーズ(Hanne Hagenaars)との対談を収録している。

きれいな色で彩られた優しい絵に惑わされてはいけない。我々は、過激派アーティストを相手にしているのです。天使の服を纏ったアナーキストであるハイスは、現代アートの慣習とする方法に数々反している。ハイス・フリーリングは装飾の旗手であり、高まる情熱を受け入れている。彼の描写はミニマルではなく、マキシマルであり、それは豊かでお花をもう一輪付け加える余裕がある。ハイスは新奇さや独創性という概念に全く興味がない。それどころか、彼はできる限り、無難で予測可能な範囲で取り組みたいというのです。彼の絵画は反復という要素に満ちていて、大概同じことを繰り返している。さらに、彼は喜んで彼自身の作品や他のアーティストの作品の真似をする。それは、ガラスに描いたものや母親が刺繍したものに現れ、コピーとオリジナルとの区別には全く関心ない。しかも彼の作品は批判的ではなく、愉快である。それはとても美しく、さらに彼はクリスチャンでもあるのです。」―ナンダ・ヤンセン(Nanda Janssen)

本書の中で語るパトロンたちは、アートバイヤーの中でも勇敢な者たちである。ハイス・フリーリングのミューラルが飾る彼らの壁は決してしまい込んだり、収納に納めたり、背を向けたり、売却することはできない。上から塗り潰すことはできるが、ここまでコミットすると決意したのであれば、作品の上からペンキで白塗りするよりも引っ越した方が作品から逃げられる現実的な解決策だ。だが、私が話を聞いた中で、作品に飽きた人は誰一人もいませんでした。それどころか、アーティストと決め、話し合い、家に招くという儀式が、買い手としての位置を変えてしまうようだ。パトロンは、もはや消費者ではなく、共犯者なのだ。」―ハンネ・ハーゲナース

by Gijs Frieling

REGULAR PRICE ¥7,150  (tax incl.)

softcover
174 pages
210 x 290 mm
color
limited edition of 1,000 copies
2021

published by ART PAPER EDITIONS