CONTES DE SONS QUI SE PRENNENT POUR UN AUTRE by Anri Sala

アルバニア人アーティスト、アンリ・サラ(Anri Sala)による音楽作品。

ベルリンを拠点とする独立系出版社である「Ediciones Inauditas」と、同じくベルリンを拠点とする現代美術・言論活動の場として在る「Neuer Berlier Kunsverein (nbk)」とのコラボレーション・シリーズ「n.b.k. Records」の第3弾。同シリーズは様々なビジュアル・アーティストの作品をLPとして発表しており、それ自体が美術作品として作られている。

作者の作品は音楽、文学、建築、映画が持つ関係性を掘り下げ、それぞれのメディアの要素を複雑かつ直感的な方法で織り交ぜ、時にあるメディアが別のメディアの特徴を模倣することが多い。レコードをプレーヤーで再生するときに針の摩擦によって生じる音「サーフェイス・ノイズ」から作者は着想を得て本作を制作した。

レコードを再生したときに、そのメディア自体が持つ物理的な特性、つまりレコードの針によって再生されるレコード盤の静的なザザザ、パチパチという音だけを聴いているようなサウンドトラックを作りたかったのです。しかし、作曲の過程でその音は進化し始め、次第に他の音の形になっていく。パーカッションを仄めかすような音、時には幽霊が奏でている音楽の断片のような遠くの音さえ聞こえてくる。」 作者は、サーフェイス・ノイズの音から始まり、徐々に他の音の特徴を上に重ねていく。最初の瞬間、聴き手はレコード自体から発生する実際のサーフェイス・ノイズと、その溝に刻まれたサーフェイス・ノイズの録音が再生している音を混同するだろう。しかしすぐに、常に存在するスクラッチ音、弾ける音、パチパチ鳴る音が、雨や足音、音楽に似てくる。「それゆえに、レコードが再生されるとき、針が鳴らす音が少しずつ、曲の構成、リズム、旅、そしておそらく物語をも暗示するように発展していくのです。

ジャケットの内側には作者本人が手がけた作品が印刷されている。

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by Anri Sala

REGULAR PRICE ¥8,250  (tax incl.)

black vinyl in a sleeve
22min.20sec.
312 x 315 mm
color, black and white
2023

published by EDICIONES INAUDITAS

published by NEUER BERLINER KUNSTVEREIN (N.B.K.)