THINGS PEOPLE WEAR IN KENYA by Chaumont Zaerpour

パリを拠点として活動するフィリピン・ショーモン(Philippine Chaumont)とアガタ・ゼアプール(Agathe Zaerpour)のアーティストユニット「ショーモン・ゼアプール(Chaumont-Zaerpour)」の作品集。ケニアは消費者になる可能性を持つ若年層が多い国である。2人は、ケニアの若者たちの生活の一部として着られ、生産・消費されているファッションを研究、その他の情報も交えながら、予想外の着こなしでポーズを取る今のケニアの若者たちを徹底的に観察する。ケニアの都会に住んでいれば、洋服を手に入れるには3つの方法がある。1つは地元のファッションレーベル。素材を輸入しているので値段が高く、ほとんどの人には手が届かない。2つ目は質は低いが比較的入手しやすい大量生産の洋服であり、アジアから輸入されている。3つ目は西欧諸国から寄付された古着。古着屋という商売はこの30年で大きく成長した。これはヨーロッパから入ってくる大量の古着をアフリカの客に安価で販売することで成り立っている。こうした古着は最終的には市場の出店に出回っている。ナイロビ、モンバサ、ナイヴァシャ湖、世界遺産に登録されているラム旧市街を旅した2人は、このケニア独特の小売の3つの形態を考察した。作者の2人は国中を回りながら洋服のデザイナーや着る側の人々に今日の洋服についてどう思うかを聞いた。本書において、こうして集められたケニアの人びとの声を通じて絡み合うファッションの経済構造が説明されている。作者の証言と写真の裏にある物語は、この地のテキスタイル文化が国内と遠く離れた外国にいる人々の両方によって形成・発展されてきたことを物語っている。沢山のイメージがリズムを生み出しているこの本を読むことは、ケニアの古着市場でめまいがするほど高く積み上げられた洋服の山を物色する行為に似ている。ファッションは、個人の収入やそれと同じくらい重要な社会的・経済的・宗教的問題に対する考え方に関わらず、全ての人に関係するものである。

by Chaumont Zaerpour

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softcover
344 pages
240 x 340 mm
color, black and white
2019

published by KODOJI PRESS