RIVERBED by Olafur Eliasson

アイスランド出身デンマーク人アーティスト、オラファー・エリアソン（Olafur Eliasson）の作品集。本書は2014年に「ルイジアナ近代美術館（Louisiana Museum of Modern Art）」で開催された大規模個展に伴い刊行された。

作者にとって、デンマーク・コペンハーゲン郊外の「ルイジアナ近代美術館」での初個展となった本展覧会では、美術館の白い空間を小川がうねって流れ、灰色で巨大な岩だらけの風景で満たされた、壮大かつサイト・スペシフィックなインスタレーション作品を発表した。大きさや形に富んだ様々なグレートーンのアイスランドの石から成り、鑑賞者が足を踏み入れる入り口かつ小川が消え去る終着点でもある箇所から、ゆるやかに登っていく地形となっている。石の合間から不可思議に湧き出る小川の水源へと登るにあたって、鑑賞者は自由に道を選ぶことができる。そのまったく新しい道筋と、美術館の設計として推奨されていたルートのコントラストが、観客の予想を裏切り、空間を渡るための斬新な方法を生み出し、この「再構築」された空間を巡る旅を根本的に変容させている。

ミカエル・ユール・ホルム（Michael Juul Holm）とアンナ・エングバーグ＝ペデルセン（Anna Engberg-Pedersen）が編集を務め、美術評論家であり本展のキュレーションを担当したポウル・エリク・テイナー（Poul Erik Tøjner）が作者との対談、前書きを寄稿している。