DARK MIRRORS by Stanley Wolukau-Wanambwa

ウガンダ出身のイギリス人フォトグラファーであり作家のスタンレー・ウォルコウ=ワナンバ(Stanley Wolukau-Wanambwa)による作品集。本作は、批評家でもある作者が2015年から2021年の間に著した16のエッセイをまとめた一冊。主にアメリカに根付いている現代のファインアートにおける写真や映像の実践、とりわけ排他的でなく主流とするものに焦点を当てている。作者は、我々の時代を定義する緊急的かつ複雑な問題と、イメージとの関係性を分析する。全くもって異なる歴史間における継続的な同時代性や、社会生活の中で絶え間なく変化する視覚的な情勢に対し、作者の深い洞察をもって関わってきた芸術的演習・作品を通した視点となっている。

本書では、過去10年間、写真を用いた実践における芸術的な発明のうち最もダイナミックな場の一つが「写真集」であるという主張がなされている。したがって、本書に掲載されるエッセイの多くは写真集の形で表現された芸術作品を評価する内容となっている。厳格かつ鋭いこのエッセイから何度も浮かび上がってくる共通のテーマは、反黒人性と視覚性、ポートレイトにおける具現化された違いの脆弱さと複雑さ、言語的・視覚的メディアの効力、そして政治的関心ー その全ての間にある複雑な相互関係にある。

収録されているエッセイでは、ディアナ・ローソン(Deana Lawson)、ダナ・ルクセンブルグ(Dana Lixenberg)、ポール・ファイファー(Paul Pfeiffer)、アーサー・ジャファ(Arthur Jafa)、ケイティ・グラナン(Katy Grannan)、ロバート・バーグマン(Robert Bergman)らに触れている。

by Stanley Wolukau-Wanambwa

REGULAR PRICE ¥5,280  (tax incl.)

softcover
240 pages
140 x 228 mm
color, black and white
2021

published by MACK