JEAN PROUVÉ – PIERRE JEANNERET DEMOUNTABLE PAVILION, 1940 – VOL.14 by Jean Prouvé
20世紀を代表するフランス人建築家、デザイナー、ジャン・プルーヴェ(Jean Prouvé)とピエール・ジャンヌレ(Pierre Jeanneret)の作品集。2019年に刊行された『JEAN PROUVÉ ARCHITECTURE – BOX SET NO. 3 (VOLUME 11-15)』のボックスセットのうちの第14巻。作者は、新たな建築素材の探求や移動式の椅子やプレハブ建築など、新技術を開発した先駆者として建築・デザインに多大な影響を与えた。
作者とジャンヌレは親戚関係にあたり、インドのチャンディーガル都市計画をはじめ、様々なプロジェクトにおいて協働した。フランスのイソワールにおける軽合金会社「SCAL」の工場建設現場も、2人の密接な協働作業によって実現したプロジェクトの一つである。現代建築の歴史において重要な一歩を踏み出すこととなったこの一大計画は、戦争という特殊な状況の中で始動した。 SCAL工場で働く人々を収容する建物を短期間でかつ安価に完成させるべく、プレハブ化し、現場でドライマウントするという当時まだ新しかった建設手法を採用した。作者はさらに、建物の内部に軸組のポルティコ(柱廊)を配置し棟梁を支えるという、より複雑なフレーム構造システムを開発し、イソワールの企画で初めて使用した。
イソワールの企画は、プレハブ建築を革新的な方法で確立した。作者とジャンヌレは、建築家と施工業者が協力することで可能となる、実用的で経済的でありながら美観に優れた前衛的な解決方法を実証したのである。またこの計画が培った手法は、戦後に大量の住宅が切実に必要とされた戦後においても重要な役割を果たし、復興を担当した当局の注目を集めた。
EXHIBITION:
ジャン・プルーヴェ展 椅子から建築まで
会期:2022年7月16日(土) - 2022年10月16日(日) 月曜休館(7月18日、9月19日、10月10日を除く)、7月19日(火)、9月20日(火)、10月11日(火)
時間:10:00-18:00
開催場所:東京都現代美術館 企画展示室 1F/地下2F
詳細
※本展は終了いたしました