ON BEING AN ANGEL by Francesca Woodman

アメリカ人フォトグラファー、フランチェスカ・ウッドマン(Francesca Woodman)の作品集。本書は、2015年から2017年にかけてストックホルムの「ストックホルム近代美術館(Moderna Museet)」、アムステルダムの「FOAM写真美術館(FOAM Photography Museum)」、パリの「アンリ・カルティエ・ブレッソン財団(Fondation Henri Cartier-Bresson)」、ヘルシンキの「フィンランド撮影美術館(The Finnish Museum of Photography)」を巡回した展覧会に伴い刊行された。

タイトルである「ON BEING AN ANGEL(天使であること)」は、頭を後ろに倒し、胸を前に突き出した姿のセルフポートレート2作に作者が刻んだキャプションを参照している。作者は女性の身体を物理的、肉体的に捉えると同時に、非物質的にも扱う作風が特徴である。このような写真と示唆的なタイトルの組み合わせは、作者の悲劇的な経歴と22歳で自ら命を絶ったことが、必然的に作品に否応なしに反映され、その作品を要約すべくを適切に捉える。わずか10年足らずの期間に、作者はモノクロ写真とカラー写真共に魅力的な作品群を生み出し、ジェンダー、表象、セクシュアリティ、身体を探求しようと自身や友人の身体を撮影した。亡くなった後も作者の作品は徹底的に研究される対象となり、展覧会も開催され、今なお世界中のアーティストに影響を与え続けている。

本書は時系列順に構成された作品に加え、スウェーデンを拠点に活動するキュレーターであるアンナ・テルグレン(Anna Tellgren)、スウェーデン人作家のアンナ・カリン・パーム(Anna-Karin Palm)、作家の父親でありアメリカ人アーティストのジョージ・ウッドマン(George Woodman)による文章を収録。作品群を概観できる一冊となっている。

by Francesca Woodman

REGULAR PRICE ¥7,480  (tax incl.)

hardcover
232 pages
174 x 230 mm
color, black and white
2016

published by WALTHER KÖNIG