INTIMACY EXPOSED: TOILET, BATHROOM, RESTROOM by Javier Fernández Contreras, Roberto Zancan

衛生空間やパーソナルケアに特化した空間を分析する作品集。このような場所を研究することは、プライバシー調査と同様に、社会の変化を細かく評価することに役立っている。利用者の生活をどのように改善できるか、公共の場を利用する際に生物学的な性別・年齢の違いの中で起きる対立をどのように解決できるか、公共と個人の健康状態の質をどのように改善することができるのか、その回答を我々が判断できるようにしてくれる。このような課題を観察することで、我々はバスルーム/トイレやプライベート空間のあり方、意義を様々な機能と関連づけながら探求することとなる。何かを侵害・侵犯するような会合、非公式な集会を行う場所や空間、不可避かつ強制的に社会で共存しなければならない場などもその中に含まれる。

本書はこの研究分野において新たな一歩となる取り組みであり、社会生活における「ウェットルーム(バスルームやトイレ)」のさまざまな用途、家具の使用の変遷や、家庭のバスルーム内・公共のトイレ内に設置される物や細部の新たな意義を立証する、科学的かつ芸術的介入を提示してくれる。

本書に収録されるテキストは、主に2018年にスイスの「ジュネーヴ造形芸術大学(Haute École d'art et de design Genève / HEAD)」インテリア建築コースによって企画された本書と同名のシンポジウム「Intimacy Exposed: Toilet, Bathroom, Restroom」にあわせて執筆されたものであり、近年における現代的な技術の実践に基づく研究や、トイレを巡る個人的かつ集団的な実践に関する将来的なヴィジョンを取り上げている。

ジェノヴァを拠点に活動するスペイン人建築家であり、先述の「ジュネーヴ造形芸術大学」で学部長を務めるハビエル・フェルナンデス・コントレラス(Javier Fernández Contreras)と、同大学で建築史・建築論の教授を務めるロベルト・ザンカン(Roberto Zancan)が編集を手がける。

by Javier Fernández Contreras , Roberto Zancan

REGULAR PRICE ¥5,280  (tax incl.)

softcover
110 pages
230 x 300 mm
color
2023

published by SPECTOR BOOKS