SEMIAUTOMATIC PHOTOGRAPHY by Jules Spinatsch

スイス人フォトグラファー、ジュール・スピナッチ(Jules Spinatsch)の作品集。作者は15年前に公共空間で自動撮影される監視カメラを用いた作品を作り始めた。最初に制作したのは、2,176点のイメージから成るスイスのダボスにある世界経済フォーラムの180度パノラマ写真だった。それからは「SEMIAUTOMATIC PHOTOGRAPHY」シリーズとして、サッカー競技場、ヴィーナー・オーパンバル(オペラ座舞踏会)、刑務所、ヨーロッパ最大級のソフトウェア会社SAP本社などの様々な主題を撮り続けてきた。この完成されたサイクルが初めて写真集として発表されたのが本作である。作者はパノラマ作品の中ではごく小さな要素に過ぎない個々の写真をセレクトして大きく取り上げている。一枚一枚の写真を「切り抜く」このプロセスは、小説家ウィリアム・S・バロウズ(William S. Boroughs)のカットアップの手法を思わせる。これによって作者は、管理社会における視覚機能について考察し、反体制的なイメージ戦略を作り出した。本書は2018年12月から翌年2月にスイスのCentre de la Photographie Genèveで開催された展覧会「Jules Spinatsch, Semiautomatic Photography 2003 – 2020」に伴い出版された。

by Jules Spinatsch

REGULAR PRICE ¥6,600  (tax incl.)

softcover
352 pages
210 x 296 mm    
color
2019

published by SPECTOR BOOKS