LINA BO BARDI by Lina Bo Bardi

ブラジルの歴史において最も重要な建築家の一人であるイタリア人建築家、リナ・ボ・バルディ(Lina Bo Bardi)の作品集。ローマで建築家、ジオ・ポンティ(Gio Ponti)のもと、モダニズム建築家としてキャリアをスタートさせた作者は、第二次世界大戦終了後、32歳の時にサンパウロ美術館の立ち上げのため招致されたアートディーラーの夫ピエトロ・マリア・バルディ(Pietro Maria Bardi)とともにブラジルに移住。ブラジルの文化に根ざしたモダニズム建築を発表した。若くしてイタリア文化を再形成すべく制作に取り組んできた作者だが、移住してからもその土地の社会的かつ文化的側面からその現状を見つめ、活動範囲を広げてきた。工業的な素材を用いる一方、シンプルな建築技術と自然主義的なフォルムをデザインに加え、公共的な生活、活動をより良くすべく、大規模であり多目的な空間を積極的に作り上げていった。

本書は、作者の生涯と作品群を初めて包括的にまとめた一冊。リナ・ボ・バルディ研究の第一人者であるゼウレル・リマ(Zeuler Lima)が、イタリアとブラジル両方での活動を紹介しながら、作品を通じた倫理的・社会的な要素への配慮が、作者にとってどのように近代建築に対し知的に関与し、その理解に影響を与えていたかを検証。作者の著作とともに、実験的でありその象徴的なデザインをいかにして読み解くか、読者を導いている。

by Lina Bo Bardi

REGULAR PRICE ¥6,600  (tax incl.)

softcover
256 pages
216 x 267 mm
color, black and white
2019

published by YALE UNIVERSITY PRESS