PAINTING PHOTOGRAPHY PAINTING: SELECTED ESSAYS by Carol Armstrong
アメリカ人で批評家・理論家のキャロル・アームストロング(Carol Armstrong)のエッセイ集。フランス絵画、初期の写真、フェミニズム理論、視覚芸術における女性とジェンダーの表現など、作者の学術的研究における数多くのターニングポイントを含んだ文章がまとめられている。
作者は本書のタイトルにもなっているエッセイで、アフリカ系アメリカ人アーティストのエレン・ギャラガー(Ellen Gallagher)が墨、黒鉛、油、ワニス、さまざまにスライスした紙などを用いて2008年に制作した、なんとなく海の生き物のようにも見える絵画『An Experiment of Unusual Opportunity』について、「これはいったいどういう意味で、絵画なのか」と問いかけている。絵画による表現の本質に対するこの問いは、本書に収められた幅広いエッセイを貫く一本の糸となり、「刻まれ、描かれ、印刷され、写真に撮られ、様々に貫かれ、穴を開けられた」紙の上の様々な作品を結びつけている。
アーティストのヘレン・フランケンサーラー(Helen Frankenthaler)、ポール・セザンヌ(Paul Cézanne)、エレン・ギャラガー、ジョルジュ・スーラ(Georges Seurat)、フォトグラファーのジュリア・マーガレット・キャメロン(Julia Margaret Cameron)、ティナ・モドッティ(Tina Modotti)、ダイアン・アーバス(Diane Arbus)など、19世紀から20世紀にかけて活躍したアーティスト陣の作品を考察することで理解を深める一方、作者の数十年にわたる執筆活動を、筋道を立ててわかりやすくまとめた待望の初エッセイ集である。
by Carol Armstrong
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