MINSUK CHO, MASS STUDIES - ARCHIPELAGIC VOID: SERPENTINE PAVILLION 2024 by Minsuk Cho, Mass Studies
韓国人建築家、チョウ・ミンスク(Minsuk Cho)と、主宰する建築事務所「マス・スタディース(Mass Studies)」の作品集。2024年夏、ロンドンのサーペンタイン・ギャラリーで、作者がデザインを手がけた第23回目の夏季限定パビリオンの企画を収録した一冊。
作者は過去のサーペンタイン・パビリオンの歴史を辿ることで、パビリオンがしばしばサーペンタイン・サウスの芝生の中央に位置する「特異な構造物」として出現していることを見出した。新たな可能性と、これまで語られることのなかった空間的な物語を探るべく、作者は中央部分をオープンスペースとするアプローチを用いた。芝生の広場周辺にあえて配置し、より小さく、より適応に秀でた構造物に囲まれたユニークな「ヴォイド」を計画したのである。
このパビリオンは「Archipelagic Void(群島ヴォイド)」と名付けられ、中央の空洞(ヴォイド)を囲む5つの島から成る群島として考えられた。島のそれぞれの建造物は大きさ、高さ、形が異なり、ギャラリー、オーディトリアム、図書館、プレイ・タワー、ティーハウスとして存在し、中心の円形の「ヴォイド」から放射状に広がる。芝生のノード(結び目)として機能するだけでなく、中央に「マダン(마당 / 開放的な中庭)」を持つ韓国の伝統的な家屋を文脈としている。
寄稿:アン・ウンミ(Eun-Me Ahn)、イワン・バーン(Iwan Baan)、ステファノ・ボエリ(Stefano Boeri)、チョ・ミンスク、ヒーマン・チョン(Heman Chong)、ルネ・スタール(Renée Staal)、ケネス・フランプトン(Kenneth Frampton)、ベアトリス・ガリレー(Beatrice Galilee)、キム・ヘスン(Kim Hyesoon)、ハンス・ウルリッヒ・オブリスト(Hans Ulrich Obrist)