アメリカ人写真家、イーライ・ダースト（Eli Durst）の作品集。もともとは教会の地下室を撮りたいだけであった思いがみるみるうちに膨れ上がり、アメリカのコミュニティの根源的なリサーチを考察する広大なシリーズとなった。ボーイスカウトの会合やニューエイジのスピリチュアルな習俗、会社のチームビルディング・トレーニングなど多岐にわたり、アメリカのいたるところに存在する多目的なコミュニティ空間で撮影を行った。ひとつの営みが他の営みと交じり合い、コミュニティの内観を映す象徴的な空間を作り出す様相に作者は魅了された。平たく言えばこれらの写真は、解釈されることを求めながらも抵抗する世界における目的と意味を探索するものなのである。