ニューヨークを拠点に活動するイギリス人アーティスト、ジェシー・ワイン（Jesse Wine）の作品集。2016年から2023年にかけて制作された作品に焦点を当ててまとめられた一冊であり、作者にとって初のモノグラフとなる。色鮮やかで表現豊かな作者の彫刻作品は、身体やジェスチャーの概念、そしてそれらがいかにして資本主義社会や都市景観とともに共生しているのかを探っている。

作家であり編集者のエイミー・シャーロック（Amy Sherlock）はジェスチャーと動作の歴史的文脈を探るエッセイを寄稿、ニューヨークの「スカルプチャーセンター（SculptureCenter）」の副ディレクターであるカイル・ダンスウィッツ（Kyle Dancewicz）は作者のアメリカでの初個展「Imperfect List」を分析し、人類学者のティム・インゴールド（Tim Ingold）は、作者の作品において主要なメディアである粘土の物質性や象徴的意義について考察する。