コペンハーゲンを拠点とするデンマーク人アーティスト、アレキサンダー・トヴボルグ（Alexander Tovborg）の作品集。2023年5月にデンマークの現代美術館「クンストハル・シャルロッテンブルク（Kunsthal Charlottenborg）」で開催された展覧会に伴い刊行された。作者は信仰にまつわる謎と矛盾、そしてイメージがもつ謎について探っており、写真をアーティストのミシャエル・ファポフンダ（Mishael Fapohunda）、デザインは「アバケ（Åbäke）」が手がける。

キリスト教の図像学にまつわる作者独自の解釈に基づき建築された、教会を模した空間の没入感と神聖な雰囲気が、ファボフンダの写真を通じて鮮やかに描き出されている。

キュレーターであり作家のフランチェスカ・アステサーニ（Francesca Astesani）と作者の対談を収録、スピリチュアリティや図像学というテーマを掘り下げ、聖なるものがいかにして常に作者の実践と人生において中心的な役割を果たしてきたのか辿っている。

「私にとって、宗教的信仰の神秘を感覚で伝えることが全てである。我々は、それを説明することはできない。それが信じることの美しさなのです。」