DANIEL BUREN’S ORIGIN OF STRIPES: PAINTINGS FROM 1965-1966 by Daniel Buren

フランス人コンセプチュアルアーティスト、ダニエル・ビュラン(Daniel Buren)の作品集。本書は2016年にニューヨークの「Nahmad Contemporary」で開催された展覧会に伴い刊行された。初期作品10点を見せた本展では、作者のアイコンとも言えるストライプを用いた作品群の原点を明らかにする。

作者は絵画というメディアを用いて縞模様のモチーフを生み出し、今日まで、作品がもつ物質性や周囲を取り巻く文脈、受容性に対し直に注意をむける「ヴィジュアルツール」としての絵画の役割を探求してきた。

本作品群では、その特徴的なストライプのパターンの変化を見せる。最初は手描きで色とりどりに縞模様が描かれ、その一部がうねるような曲線で描写された絵具の面で覆われている。やがてその縞模様は大量生産されるようなテキスタイルのストライプに変容し、絵具の部分は細い蛇行した線となり、最後にはストライプのみが表面に残り、絵の具の存在は布の周囲に追いやられている。

この作品群は、作者にとって以降の作品の礎となるものであり、この作品制作直後、キャンバスから離れ、サイトスペシフィックなインスタレーションで縞模様を表現するようになる。本作では、伝統的に用いられてきた絵画という媒体と、概念的な探究心との融合が見せるユニークな瞬間をとらえている。

by Daniel Buren

REGULAR PRICE ¥8,250  (tax incl.)

softcover
68 pages
215 x 253 mm
color
2016

published by NAHMAD CONTEMPORARY