HUMAN NATURE by Lucas Foglia
「人間と自然界にとって重大な時であることを証明しうる、両者の複雑な活力にまつわる叙情的な熟考である」 &mdash ショーン・オヘイガン(The Guardianより)
アメリカ人フォトグラファー、ルーカス・フォグリア(Lucas Foglia)の作品集。本書は「A NATURAL ORDER」や「FRONTCOUNTRY」に続き、「NAZRAELI PRESS」から刊行された自身3冊目の作品であり、旧作で確立されたテーマをより広く、地球規模で再考している。ニューヨークから東へ約200kmほどの場所に位置する原生林に程近い小さな農場で、作者は育った。2012年、ハリケーン・サンディによって家族の持ち物であった畑は冠水し、森で最も樹齢の長い木々はなぎ倒されてしまった。ニュースでは、科学者たちがこのハリケーンが人為的要因による気候変動であると関連づけた。作者は、もし人間が天候を変えているのだとしたら、地球上のあらゆるところが人間によって変えられてしまっているということに気づいた。アメリカ人は平均して生活の93%を室内で過ごすという調査結果を念頭に、自然界でのどのような時間が人類にとって有益かを調べる神経科学者や、人的活動が大気をどのように変化させているかを研究する気候科学者らと自然とつなぐ国家プロジェクトを撮影。本書に掲載されている科学者の多くは、トランプ政権による予算削減や検閲といった事態に直面している。本書は都市から始まり、森や農場、砂漠、氷原、海を経由して原生地域へと向かう。滑稽でもの悲しく、あるいは官能的でもある本書のイメージは、自分自身の中にある野生とつながりたいと願う人間の思いを浮き彫りにする。
by Lucas Foglia
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¥10,450
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