LAを拠点に活動するアーティスト、ニコラス・ゴットランド（Nicholas Gottlund）の写真集。『Image is Imminent』の続刊となる本書には、作者が制作したの過去4年間の作品がまとめられている。本書のタイトルは、画家のアグネス・マーティン（Agnes Martin）による1976年公開の映画『ガブリエル（Gabriel）』を観ているときに思いついたという。その映画では、フレーム内のすべてのものがほぼ一定の動きをしているように見える一方、カメラは明らかに手持ちで、しかも絶えず揺れ動いている。

本書は、作者の作品である『Beholder』や『Spanner』、そして印刷業界に多数存在する、よく知られたその場しのぎのツールと直接関わっている。また作者は、写真や彫刻作品と相互に作用するように、他のアーティストによる文章、デザインマニュアル、書評、プレスリリースなどをぶつ切りにし、引き裂き、つなぎ合わせた実験的なテキストを執筆した。このテキストは巻末に掲載されている。