BIENNALE ARCHITETTURA 2023: THE LABORATORY OF THE FUTURE
「第18回ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展(2023)」の公式作品集。2023年5月から11月まで開催された本展は、ガーナ系スコットランド人建築家であり、教育者、フィクション作家でもあるレズリー・ロッコ(Lesley Lokko)を総合ディレクターに迎え、「未来の実験室(Laboratory of the Future)」像をテーマとして掲げた。
レスリー・ロッコはキュレーションにおいて、脱植民地化(decolonization)と脱炭素化(decarbonization)を重要なキーワードとし、出品した建築家たちはそれぞれの実践例を提示する一種のワークショップとして企画された。あわせて本ビエンナーレは、アフリカとアフリカン・ディアスポラに光を当てており、89組の出展者のうち半数以上がアフリカ系であった。なお、男女比は約半々、平均年齢は過去のビエンナーレと比べると低いものとなった。
2冊組作品集の第1巻は、レズリー・ロッコがキュレーションを担当した国際展に焦点を当てている。各出展者のプロジェクトは、評論と略歴とともに豊富な図版で紹介されている。第2巻は、各国からの出展作品と付随する企画を紹介し、国別パビリオンがあるジャルディーニ会場、アルセナール会場、そしてヴェネチアの様々な場所で展示されているパビリオンや関連展覧会で展開されたプロジェクトを掘り下げ、図解入りテキストで紹介する。
本展のグラフィック・アイデンティティおよび印刷物のデザインは、フレッド・スワルト(Fred Swart / Die Ateljee)が手がける。
参加者:アジャイ・アソシエイツ(Adjaye Associates)、アトリエ・マソミ(atelier masōmī)、フッド・デザイン・スタジオ(Hood Design Studio)、イブラヒム・マハマ(Ibrahim Mahama)、ケレ・アーキテクチュア(Kéré Architecture)、MASSデザイングループ(MASS Design Group)、シアスター・ゲイツ(Theaster Gates)、アンドレス・ジャック(Andrés Jaque)、ネリ&フー(NERI & HU)、ほか