ONE HUNDRED MEALS BETWEEN ROME AND BERLIN by Jonathan Monk
イギリス人アーティスト、ジョナサン・モンク(Jonathan Monk)の作品集。作者はウィットと皮肉に富んだ独創的かつ多様なやり方で、コンセプチュアルアートやミニマルアートの名作を再現し、作り変え、再検討する。
「1987年に美術学校に通い始めた時からずっと、アプロプリエーションを作品制作に用いたり、研究対象としてきました。その時に(そして今でもそう思っていますが)、独創的であることは不可能に近いと悟り、既にあるものを自分の作品の素材として使うことを試みました」- ジョナサン・モンク(2009)
数年前に作者は家族と一緒にローマに移住し、そこでしばらく暮らした。その街で、一人であるいは友達と、そして何より家族と一緒にレストランやピッツェリアで美味しい料理を味わうという素晴らしい習慣を身に着けた。食事から帰るとモンクは、雑な手書きのメモや、レシートのレストランの名前と金額の間に書かれている自分たちが食べた様々な料理の名前の上に、ペンや水彩絵、の具を使って誰か別のアーティストの作品を再現した。その面々はアンディー・ウォーホル(Andy Warhol)からマウリツィオ・カテラン(Maurizio Cattelan)、ソル・ルウィット(Sol LeWitt)、ドナルド・ジャッド(Donald Judd)、マーティン・キッペンバーガー(Martin Kippenberger)、ケネス・ノーランド(Kenneth Noland)、リチャード・プリンス(Richard Prince)、エド・ルシェー(Ed Ruscha)、バーバラ・クルーガー(Barbara Kruger)、クリストファー・ウール(Christopher Wool)、ジェフ・クーンズ(Jeff Koons)、ダミアン・ハースト(Damien Hirst)、ダニエル・ビュラン(Daniel Buren)、ギルバート & ジョージ(Gilbert & George)などが並ぶ。このことからも明らかなように、作者は作品の大部分を特徴づけている「アプロプリエーショニスト」としてのアプローチをこの新しい人生経験においても引き続き用いている。本書には、ローマに住んでからベルリンに移る間に食べた100回の食事から生まれた作品を収録。