PEOPLE IN CARS by Mike Mandel

アメリカ人アーティスト、マイク・マンデル(Mike Mandel)の作品集。作者はロサンゼルスのサン・フェルナンド・バレーで少年時代を過ごした。学校へ通い、そして放課後は遠くの原っぱに足を延ばして石ころを集めたり、トカゲを捕まえたりと、当時の子供はどこでも行きたいところに歩いて行ったものだった。友達は皆同じブロックに住んでいたので、自分が車の中で過ごしている時間について考えたこともなかったという。しかし、1970年に20歳を迎えた頃には、自分の人生において車がどんなに重要な役割を果たしているかに気付き、当時のカリフォルニアに住む人々が車に乗っている様を撮り始めた。

夕日が西に沈むころ、ロサンゼルス市北部にある街バンナイズの、ヴィクトリー・ブルバードとコールドウォーター・キャノン・アヴェニューの角のいつもの場所に陣取ったものです(皮肉なことに、ここは自宅のすぐ近くだったので車に乗る必要はありませんでした)。交通量の多い交差点なので、沢山の車が目の前をひっきりなしに右折していきました。私は35mmフィルムのカメラに2mmのワイドアングルレンズを付けていたので、写真を撮るには車のウィンドウにかなり接近しなければなりませんでした。そんなことをすれば当然ですが、驚かれたり面白がられたり、時には腹を立てられたりと、何らかのリアクションが返ってくるのです。

このプロジェクトを今やったらどういう展開になるかを想像すると、あの頃の人々はカメラを向けられることを楽しんでいたように思えます。いきなり撮影してもノリがよく、ポーズを決めたりしてくれました。あの時外は暖かく、車の窓は開いていました。この窓はポートレイトのフレームの役割を果たし、また被写体が自動車の内部にいることを分かりやすく示してくれたのです。」-マイク・マンデル

by Mike Mandel

REGULAR PRICE ¥6,820  (tax incl.)

softcover
72 pages
210 x 297 mm
black and white
2017

published by STANLEY/BARKER