THE LOADED BRUSH by Roy Lichtenstein

アメリカ人アーティスト、ロイ・リキテンスタイン(Roy Lichtenstein)の作品集。本書は、2019年にドイツ・ザルツブルクの「Galerie Thaddaeus Ropac」で開催された展覧会「Roy Lichtenstein: The Loaded Brush」に伴い刊行された。ポップアートの先駆者である作者が1980年代に制作した色彩豊かな作品を紹介する初のモノグラフである。

展示風景を見開きで掲載している他、ドイツ人美術史家のジークフリード・ゴール(Siegfried Gohr)がエッセイを寄稿、ブラッシュ・ストローク(※註)をモチーフにした絵画や彫刻に大きな形式的革新が起こった時代に焦点を当て考察している。作者は、「ブラッシュ・ストロークは、古典主義という対極にあるスタイルの中で、ロマンティックで勇敢なシンボルを描く方法だった。ブラッシュ・ストロークは美術史の中で大きな役割を担っており、もはやそれ自体が、絵画や芸術を意味する」と語る。

本書は、美術史におけるブラッシュ・ストロークに作者がいかに魅了されていたかを、コラージュ、ドローイング、絵画、彫刻といった作品郡をそれぞれ網羅した章ごとに探究している。また、スタジオで制作する作者の姿を含む貴重なアーカイブ資料も収録する。

※註 大きな身振りで描かれる抽象表現主義の絵画において多用された、勢いのある筆の動きのこと。筆致、筆跡。

by Roy Lichtenstein

REGULAR PRICE ¥10,450  (tax incl.)

hardcover
144 pages
222 x 305 mm
color, black and white
2020

published by GALERIE THADDAEUS ROPAC