ポーランド人画家であり映像作家のヴィルヘルム・サスナル（Wilhelm Sasnal）による作品集。2024年3月から9月にかけて「アムステルダム市立美術館（Stedelijk Museum Amsterdam）」で開催された展覧会に伴い刊行された。作者はそのキャリアを通じて、作品、新聞、本など、既存のイメージを再解釈する作品表現を一貫して提唱してきた。他にも近年自身が手がけた映画プロジェクト『アシスタント（原題：The Assistant）』で小道具として用いられた作品などもあるが、アーカイブ画像、日常的なスナップ写真、大衆文化、美術史からきっかけを得て制作されているものが多い。今回収録されている絵画作品はすべて2002年から2024年の間に制作されたものであり、4つの書き下ろしエッセイ、対談もあわせて掲載され、肖像画の独創性、モダニズムからのインスピレーション、初の長編映画に至った創作の進化が紹介されている。