1923年にアメリカのミシガン州で創設された、モダンデザインを代表する世界的家具メーカー「ハーマンミラー（Herman Miller）」の作品集。革新的な家具を生み出してきた同社が、20世紀初頭に設立されてから今日に至るまで築いてきた実り豊かな歴史を包括的に綴る一冊。2019年初版刊行、その後も2020年、2021年に再版し、本書は2023年版となる。

現在もミシガン州を拠点とするこの家具メーカーは、100年以上にわたり、モダンデザインとコンテンポラリーデザインの進歩において中心的な役割を果たし、不朽の名作を生み出すと同時に、デザイン界の発展に衝撃を与えるほどの一文化を創造してきた。その活動は、先駆的なデザインの創作性と国際的な影響力を持つだけでなく、環境や地域社会への貢献に重きを置いていることでも知られる。

本書では、「ハーマンミラー」の家具デザインの変遷を、新たな資料とアーカイブ写真をあわせて世紀を跨いで紹介する。レイ＆チャールズ・イームズ（Charles & Ray Eames）、ジョージ・ネルソン（George Nelson）、アレクサンダー・ジラード（Alexander Girard）をはじめとした伝説的なデザイナー陣とのストーリーや創作にフィーチャーしながら何千点もの図版で紹介する本書は、かつてないほど同社の物語を深く伝え、社にとっての決定的瞬間や主要な存在であったリーダーたちを記録し、世界中のデザイン愛好家の本棚に欠かせない一冊に仕上げられている。