PETER HUJAR BEHIND THE CAMERA AND IN THE DARKROOM by Gary Schneider

アメリカ人フォトグラファーのピーター・ヒュージャー(Peter Hujar)と南アフリカ生まれのアメリカ人フォトグラファーであるゲイリー・シュナイダー(Gary Schneider)による作品集。本作は、ヒュージャーの友人でり、遺作となったイメージのプリンターであり、時に被写体でもあったゲイリー・シュナイダーによる、密な回顧録である。

本書は、シュナイダーにとって友人であり良き師でもあったヒュージャーと共に歩んできたイメージ・メイキングの旅へと、温かくも誠実なストーリーをもって読者を誘う。ヒュージャーの写真の中から厳選した1枚1枚を出発点として、シュナイダーは、ヒュージャーの遺作を手がけたプリンターとしての専門知識を我々に分かち合う。暗室の外での話では、シュナイダーは年代記を記すにあたり、エイズ危機の黎明期におけるニューヨークのダウンタウンの変容する社会的変化の中に直接位置づける。その物語と自身の卓越した技術を織り交ぜながら、シュナイダーは「歴史的証言」と2人の関係がもたらす「肖像画」、両面の役割を持つ豊かなタペストリーを作り上げた。

シュナイダーはまた、ヒュージャーのもとでプリンターとしての能力を磨いた経験や、ヒュージャーのポートレートの被写体として騒々しい夜間の撮影に助っ人として同行したこと、そして自身の映像作品に被写体としてヒュージャーを記録するためにレンズを向けたときのことを、艶やかに、そして詳細に記している。心を揺さぶりながらもその情報の細かさに富む本作は、写真、欲望、そして感謝によって結ばれた関係が描く、いつまでも忘れることのできないポートレートである。

by Gary Schneider , Peter Hujar

REGULAR PRICE ¥9,900  (tax incl.)

hardcover
72 pages
226 x 290 mm
black and white
2024

published by BOOKCRAVE BOOKS