PICASSO: 14 SKETCHBOOKS by Pablo Picasso

スペイン人アーティストであり、近代美術史上欠くことのできない人物であるパブロ・ピカソ（Pablo Picasso）の作品集。作者の没後50周年を記念し、1900年から1959年までの間に使われた実験と革新が詰まった14冊のスケッチブックをまとめ、複製した一冊。本スケッチブックはキャリアのほぼ全時代を網羅しており、世に知られた作品群へと繋ぐものである。

本書は2023年11月から12月にかけてニューヨークの「ペース・ギャラリー（PACE GALLERY）」で開催された展覧会に伴い刊行された。本展覧会は、1986年に同ギャラリーで開催された「Je Suis le Cahier: The Sketchbooks of Picasso」展をもとに再構成されており、当時、作者のスケッチブックに特化した初めての展覧会であった。

非常に特徴的なスタイルを用いてきた作者の観察眼とアイデアの発展をたどることができる一冊である。

キュレーションのアドバイザーでありピカソの専門家のマリリン・マッカリー（Marilyn McCully）とマイケル・レイバーン（Michael Raeburn）が文脈を追う。また、巻末に余白ページが用意されており、読者が自身のスケッチやアイデアをそこに投じることができるようになっている。