PICASSO AND MAYA: FATHER AND DAUGHTER
スペイン出身、フランスを拠点に活動したキュビズムの創始者であり20世紀で最も偉大な芸術家の1人でもある、パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)の作品集。ピカソの孫であるダイアナ・ウィドマイヤー=ピカソ(Diana Widmaier-Picasso)が、2016年と2017年に企画・キュレーションを担当し、ニューヨークとパリの「ガゴシアン・ギャラリー(Gagosian Gallery)」で開催した2つの展覧会に伴い刊行された一冊。本書の編集も同様に手がけている。
本書には、ピカソの愛娘であるマヤ・ルイス=ピカソ(Maya Ruiz-Picasso)のコレクションを収録。先述した2つの展覧会「Picasso’s Picassos: A Selection from the Collection of Maya Ruiz-Picasso」(2016年)、「Picasso and Maya: Father and Daughter」(2017年)の図録にとどまらない包括的な構成となっており、同時にマヤ・ルイス=ピカソの姿を作品を通して探りつつ芸術家とその娘の愛情あふれる関係が見てとれる。
マヤ・ルイス=ピカソとダイアナ・ウィドマイヤー=ピカソのインタビューや、フォトグラファーであるエドワード・クイン(Edward Quinn)およびピカソ家が撮影した未公開写真が多く掲載されている。加えてピカソ研究家のエリザベス・カウリング(Elizabeth Cowling)、カルメン・ヒメネス(Carmen Giménez)、ペペ・カーメル(Pepe Karmel)によるエッセイを収録。また、彫刻作品『La femme enceinte』(1959年)にもフォーカスが当てられ、本作の撮影を依頼したアーティストでフォトグラファーのロー・エスリッジ(Roe Ethridge)とのディスカッションも収められている。
本書は、グラフィックデザイナーのソニア・ダヤコヴァ(Sonya Dyakova)が主宰する「アトリエ・ダヤコヴァ(Atelier Dyakova)」が装丁を手がける。
インタビュー ソニア・ダヤコヴァ 『Donald Judd, Artworks: 1970–1994』における制作プロセスとその理想形