PRIMAL SOUND by Carsten Nicolai Description

ドイツ人アーティストであり音楽家のカールステン・ニコライ (Carsten Nicolai)の作品集。『Ur-Geräusch(Primal Sound)』は1919年に出版された詩人ライナー・マリア・リルケ(Rainer Maria Rilke)のエッセイのタイトルである。作者は2015年にKunstverein Braunschweigで開催した展覧会にこの名をつけた。このエッセイでリルケは、初期の蓄音機であるフォノグラフについて記している。今から140年ほど前の時点で既にフォノグラフは発明されており、レコードプレイヤーに先駆けて登場した、音を再現できる最初の装置だった。この技術革新の類例として、作者は目に見える形で音波を記録・再生する方法を発見した。Kunstverein Braunschweigで展示したインスタレーションでは、女優ジュール・ボウ(Jule Böwe)にリルケの『Primal Sound』を朗読させていた。本作では、ジュール・ボウの声を視覚化した包絡線と印刷した文章を対比させている。インスタレーションの写真は、和装本の内側に「隠しトラック」として目立たないように印刷されている。

by Carsten Nicolai

REGULAR PRICE ¥4,620  (tax incl.)

softcover
48 pages
185 x 230 mm    
black and white
2016

published by SPECTOR BOOKS