FASHION ARMY by Matthieu Nicol
クリエイティブコンサルティング&コミュニケーションエージェンシー「TOO MANY PICTURES」を主宰する、フランス人ビジュアル・リサーチャーであるマチュー・ニコル(Matthieu Nicol)の作品集。本書は軍服が象徴的なファッションへと進化していく様子を追う。
アメリカ合衆国マサチューセッツ州の中心部にある街「ネイティック」には、「アメリカ陸軍兵士システムセンター(U.S. Army Natick Soldier Systems Center)」別名「NATICK陸軍研究所」なるものが在る。そこで作られた軍服のうち、機密扱いを解除されたアーカイブを用い、1960年代後半から1990年初頭までの350点ものミリタリー・スタイルを辿っている。
戦場と日常生活の両方で着用されるべくデザインされた服や装備の綿密な開発を本書は見せており、ファッション、権力、美学の間に存在する深いつながりに光を当てている。曖昧でありながらも何か人を惹きつけるものを持つ一連のミリタリー・スタイルを通して、本書は、スタイル、革新性、そして軍服がファッションとアイデンティティに及ぼした幅広い影響力について、ニュアンスに富んだ記述をもって解説している。詰まるところ、そのような服装に染みついた暴力の意味を問うているのである。ファッションジャーナリストであるアンジェロ・フラッカヴェント(Angelo Flaccavento)によるエッセイも収録しており、軍事的な機能性とファッション業界がもたらす相互作用について考察している。
by Matthieu Nicol
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¥11,550
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