UNTITLED OVERGROWTH by Lukas Hoffmann
スイス人アーティスト、ルカス・ホフマン(Lukas Hoffmann)の作品集。作者はアスファルト、街路樹、煉瓦の壁、建物のファサードなど、人が作ったものを観察する。その写真には人の存在が欠けている。しかしカメラの目は、割れ目、ひだやうね、生い茂り、人工の空間を支配している草木といった、人が後に残した痕跡に惹きつけられている。時にはモノクロ、時にはカラーで。表面的には異なる抽象的な写真は雲を見ている時のように様々な連想を喚起する。我々の目はこの状況に順応するために見慣れた形を探し求めて動き回る。アントロポセン(人新世 / ※註)は意図せずして詩的なイメージを作り出すが、写真家は我々の存在する「今」に侵入し、このようなイメージを明らかにする。本書は2019年1月から3月にスイスのKunsthaus Zug、7月から9月にビールのPhotoforum Pasquart、2020年6月から9月にフランス・シェルブール=オクトヴィルの「Point du Jour」で開催された展覧会に伴い刊行された。
※註 人間が地球の生態系や気候に大きな影響を及ぼすようになった近年の地質学的な時代を表し、「人類の時代」という意味を持つ。
by Lukas Hoffmann
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¥6,380
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